名刺の渡し方、座席の上座・下座など、社会人になると何かとビジネスマナーが求められます。
「タクシーの乗り方」も、新卒の社会人の方などが覚えなければならないビジネスマナーのひとつではないでしょうか?
今回はタクシーとビジネスマナーの関係についてご紹介します。
タクシーの上座と下座
上司の方と取引先に向かうとき、あるいは接待などでお客様と一緒のとき、タクシーの乗り方に気を配らなければならないシーンがあるかと思います。
原則として、タクシーの座席の中で最も上座は「運転手の後ろ」、次いで「助手席の後ろ」、「後部座席の中央」、「助手席」の順に下座となっています。
たとえば取引先のお客様、上司、部下の3人で乗車するなら、後部座席の中央を空けて立場が上の人から「取引先のお客様=運転手の後ろ」「上司=助手席の後ろ」「部下=助手席」の順に座ります。
助手席に座った人の役割
一般的なビジネスマナーでは助手席に座る人、あるいはタクシーに乗った人のなかで立場的に一番下の人が、ナビゲーションや支払いを行うことがマナーとされています。
飲食店などの支払いは上司が部下の分も支払うケースが多いですが、タクシーの場合は速やかに目的地に向かうことが重要ですので、基本的に部下や後輩が助手席に乗り、目的地に到着したら上司たちに先に降りてもらって、手早く支払いを済ませることがビジネスマナーです。
年代によってビジネスマナーに変化
ビジネス誌の『プレジデント』が20代~60代のビジネスパーソンを対象に実施したアンケート調査によると、60代と20代ではビジネスマナーについての認識に若干の違いがあったそうです。
タクシーの上座・下座の認識も若干異なるようで、先ほど紹介したとおり一般常識ではタクシーの上座は「運転席の後ろ」です。実際、アンケートではどの年代でも「タクシーの上座は運転席の後ろ」と答えた人が多かったようですが、次いで多かったのが「助手席の後ろ」だったようです。
教科書的な回答は「運転席の後ろ」であっても、快適に出入りできるのは開閉するドア側の「助手席の後ろ」。タクシーには部下が先に入り、上司がタクシーに乗り込む間に運転手に目的地を伝えるといった心遣いが新常識としてのマナーということでしょう。この場合、部下は上司に対して「運転手に目的地を伝えるので先に入ります」と伝えればスムーズですね。
上司・部下でタクシーをご利用になる場合は、このようにタクシーのビジネスマナーを心得ておくと、一目置かれる存在になれるかもしれませんね。