Uberやカーシェアリングなど格安の配車サービスが台頭する中、タクシー業界はどうやって生き残るのかという課題が突きつけられています。

 

タクシーは運輸業から接客業へ

 

一昔前のタクシーは運輸業のひとつとして、お客様を目的地まで安全にお送りすれば「良いサービス」とされていました。

 

ところが、現在はどうでしょうか?

 

タクシーは明らかに「運輸業」から「接客業」へとシフトしています。

 

お客様を目的地まで安全にお送りすることができても、たとえば不必要に飛ばしたり、明らかにタバコ臭いなど、お客様に不愉快な思いをさせては良いサービスとは言えません。

 

あるいはお菓子や飲み物をお出ししたり、良かれと思って積極的に話しかけたりすることも、場合によっては過剰接客と捉えられかねません。

 

現在のタクシー営業はお客様を「快適」に目的地までお送りするという基本的な品質が保証されたうえで、付加価値の向上を目指していく必要があります。

 

付加価値の向上:さまざまなタクシーの試み

 

タクシー業界に限らず、モノやサービスがコモディティ化 (同質化) し、消費者からすると「どの製品を買っても、どのサービスを利用しても同じ」と感じることから、結局は価格競争になってしまうという悪循環が生じています。

 

その一方で、「モノの豊かさ」から「心の豊かさ」へ消費者の意識がシフトしているとの指摘もあります。

 

心の豊かさを象徴する事象としては、「こだわりがあるモノなら多少高額でも購入する」と考える人が多いようです。

 

つまり、企業は提供できる商品・サービスに、消費者が求める付加価値を高めることで、価格競争とは異なる他者との差別化、および売上向上につなげられる可能性があるということです。

 

タクシー業界でもこのような「付加価値の向上」を目指すサービスが登場しており、たとえば女性専用タクシーやペットと一緒に乗れるタクシーなどはその一例と言えるでしょう。

 

当サイトでもご紹介した、車内で美容ケアが行える「眠れる森の美女タクシー」もその試みのひとつです。

 

女性が「眠れる森の美女」になれるタクシーがスタート?

 

接客業としてのタクシーの今後の課題

 

「眠れる森の美女タクシー」のように、タクシーに特別なサービスを付加することだけがタクシーの「付加価値の向上」ではありません。

 

ドライバーの接客や快適な車内空間の提供も、タクシーの付加価値の向上になり得るのです。

 

「運輸業から接客業へ」、われわれドライバーの意識改革こそが、タクシー業界が今後どうやって生き残っていくのかという課題への答えであり、新たなビジネスチャンスとなるのかもしれませんね。

 

 

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