日本で初めての「運賃無料タクシー」の運行がニュースになっています。

福岡市のベンチャー企業「nommoc(ノモック)」は5月8日、従来のタクシーと同様に乗客を運びながらも、運賃を取らない新たな運賃無料配車サービスを計画していると明らかにしました。

手がけるのは、最年少社長として15歳で起業したことで知られる若手実業家の吉田拓巳氏。

運賃無料タクシーとはどんなもので、なぜ無料での運行が可能なのでしょうか?

 

運賃無料タクシーとは?

 

無料の配車サービスは、2019年(平成31年)3月からコンパクトシティーである福岡市天神を中心に10台ほどでスタートすることが発表されています。

東京五輪・パラリンピックが開催される2020(平成32)年をめどに、東京や大阪など主要都市での展開を目指しているとのことです。その後は、シンガポールなどの海外市場にも進出する計画を立てているのだとか。

 

吉田氏は運賃が生じないことから、タクシー事業を始める際に必要な許可が不要と言います。今後は人工知能(AI)も導入しながら、乗客の好みにマッチする広告の表示精度を高めたい考えを示しています。

 

無料で運行する理由とは?

 

このサービスはスマートフォンの専用アプリを使って配車依頼を受け、お客様をピックアップしてから無料で運行します。

タクシーの車内にはディスプレイが設置されており、そこにお店や商品などの情報が流されます。

 

専用アプリから利用者が通販サイトで購入した商品やよく見るブログやサイトなどの情報が送られるため、乗車中の車内の広告ディスプレイには、利用者が興味を持っているファッションブランドやランチのおすすめなどが常時配信されるということです。

 

つまり、走る広告塔として、運賃に当たる運行コストは広告のスポンサーが負担する仕組みになっているんですね。

YouTubeなど動画共有サービスの再生前に流れる、企業のコマーシャルのタクシー版と考えるとわかりやすいかもしれません。

 

運賃無料タクシーの今後に注目

 

吉田氏は「移動が無料になれば社会がより活性化するのでは」という発想の元、この運賃無料タクシーの実現に踏み切ったようです。

非常に現代的で面白い試みですし、実際に実現したらタクシー業界にとって大きな改革となるでしょう。

 

2020年には東京でも運賃無料タクシーが走っているかもしれません。

タクシー業界はもちろん、タクシーを日頃から利用している方にとっても目が離せないトピックですね。

 

 


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